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2018年 05月 28日

杏。

 幼い頃を思い起こさせるイチゴのジャムパン好きだが、ジャムで一番美味いと思うのは杏だ。

 大体自分たちの幼い頃はスプレッドと言えばイチゴかオレンジマーマレード、あとピーナツバターと相場が決まっており、杏のジャムなどは食べたことはもちろん見たこともなかった。

 家人の祖母は生前、群馬の山裾にあった家で一人暮らしをしていた。

 都会では考えられないくらいの広い敷地で小さな畑などをしながら一人で暮らしていたのだが、その庭には様々な木が植わっており杏の木もあった。

 病気になり最後は東京の家人の家で亡くなった祖母だったが、祖母の住んでいたその家はしばらくそのままで残してあった。

 義父が定期的に通って手入れをしていたし、またライフラインの契約も切らずにいたので、子供たちが夏休みになったりするとみんなで行って近くの川でバーベキューをしたり、河原でキャンプをしたりと観光のベースキャンプとして重宝していたものだった。

 家族総出で庭の草むしりなどをしたのも懐かしい。

 庭で昔ながらのデカい煮炊き用のストーブと、これまたデカい鉄鍋を使って、薪で炊いたお米を食べた時の感激は今でも忘れない。

 生涯であんなに美味いお米を食べたのは初めてだったし、それは今でも続いている。

 広い庭は自然の宝庫だったからフキや野蒜を取って食べたり、杏が大量になった年はおすそ分けをしてもらい家でジャムを作った。

 出来上がったジャムは買ったジャムなどとは比べ物にならないくらい美味しくて、友人や知り合いなどに上げるとその後も催促されたりしたものだった。

 そんな思い出の詰まった家も今では人手に渡ってしまい、年に2~3回は必ず通っていたあのあたりに行くこともほとんど無くなってしまった。
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 今でも杏ジャムを食べるとあの家の事を懐かしく思い出す。

 そして家を壊す時に何故あの煮炊き用のストーブと鉄鍋をもらっておかなかったのかと後悔するのである。



 

 

 

 
 

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by tinysketch | 2018-05-28 10:51 | Comments(0)


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